■デジタルBOOK■「楽園のこちら側」

商品名 : ■デジタルBOOK■「楽園のこちら側」

価格 : 800円 (税込 864円)

著:F. Scott Fitzgerald、共訳:一反田昌子、真カ井華那、鈴木晶子、松本英子、監訳:井本洋

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監訳者のことば

 『楽園のこちら側』

  F・スコット・フィッツジェラルド(一八九六〜一九四〇)は、

ミネソタ州セント・ポールに生まれ。プリンストン大学に在学中第一次世界大戦が始まり、

志願して軍務についた。

そのかたわら書き始めた彼の処女作『楽園のこちら側』(一九二〇)は、

彼と同世代の若者がプリンストン大学を舞台に繰り広げる生態を赤裸々に描き、

時代の思潮に翻弄されながら、

自らの生き方を模索する青春像をつくりあげている。

これが、当時の若者たちの心をとらえ驚異的な売れ行きを示した。

 この作品の主人公エイモリー・ブレインは、

金持の父と美人の母の間に生まれたハンサムな青年である。

その女性との付き合いは、マイラとのぎこちない恋をはじめとして、

イザベル、クララ、ロザリンド、エリーナと飛び石を伝うように遍歴する。


  そして、真の愛に目覚めるが、それが不首尾に終り、ひどく傷つくことに。

そしてそれに追い討ちをかけるように、

財産管理をしている弁護士から送金できないという通知を受けて

経済的にも追い込まれる。彼の言葉に、その頃の心境がにじみ出ている。

「不安なんです。僕たちの世代はみな不安なんです。

大金持ちだけが気に入った最高の美人を自分のものにし、

収入のない芸術家はその才能をボタン作りに売らなければならない。

そんな世の中の仕組みはうんざりです」そして、

当時台頭してきた社会主義思想に共鳴しながらも確信をもてないでいる。

精神的支柱だった司教にも先立たれ、

彼は人生の迷路の中で自分なりの生き方を探って行くのである。

この小説の最後にエイモリーが言った言葉は、

きっと読者の心に余韻を残すことだろう。

 ともかくも、『楽園のこちら側』は、

大学における青春群像を活写していて、

当時の若者が大学生活を疑似体験するには格好の作品だったであろう。

そしてまた、描かれている大学生の生態――酒浸りの日々を送ったり、

無銭飲食したり、入場券なしで映画館に入ったり、

簡単にキスをしたり、

ペッティングがはやったりなど、

ヴィクトリア朝時代に上品に育った彼らの親たちからすれば

とんでもないことだったに違いない。

 この小説は形式においても自由奔放である。

散文を基調としながらも、詩あり、シナリオあり、

モノローグありで、小説とはこんなに自由に書いていいものかと思わせる。

文章そのものも詩的な表現が多く見られ、含みも多い。

 ところで本作品の訳は高村勝治氏の訳(荒地出版社)があるのみで、

それも現在絶版である。

このたびの出版でフィッツジェラルドの『楽園のこちら側』が

多くの人々に広く親しんでいただけるようになればと願っている。

 最後に、本作品の翻訳に参加していただいた一反田昌子さん、

新階佳奈さん、住友晶子さん、松本英子さんの四名の方々には、

この作品に深い愛着を持って真摯に取り組んでいただいたことに対し深く感謝したい。



《若者の持つ荒々しく危いエネルギーが溢れている「楽園のこちら側」》

原題  :This Side of Paradise

著者  :F. Scott Fitzgerald 1896−1940

共訳者:一反田昌子、真カ井華那、鈴木晶子、松本英子

監訳  :井本洋

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