■デジタルBOOK■「三人男のテムズ河おもしろ紀行」

商品名 : ■デジタルBOOK■「三人男のテムズ河おもしろ紀行」

価格 : 700円 (税込 756円)

著:Jerome Klapka Jerome、共訳:鈴木早苗、高輪紀子、野口知香子、平松佳弘、堀江真知子、監訳:長井芳子

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監訳者のことば

 本書は、ペンギン・ポピュラー・クラッシクス所収のThree Men In A Boat ― To Say Nothing of the Dog の全訳である。作者のジェローム・クラプカ・ジェロームは、一八五九年に福音派牧師の息子としてイングランド中部のウォルソルに生まれ、十四歳でグラマー・スクール(古典文法学校)を卒業すると、鉄道会社の事務員を皮切りに、役者、教員、新聞記者と転々と職業を変えながら小説を執筆、The Idle Thoughts of an Idle Fellow (一八八六)と、本書(一八八九)の成功により作家としての地位を確立した。一八九二年には、挿絵入りの月刊誌The Idler(怠け者)の編集者となり、『宝島』の作者R.L.スティーブンソンや、『トム・ソーヤの冒険』のマーク・トウェインなど、日本でもお馴染みの米国人作家の紹介に努めた。作品は大半が小説と戯曲で、本書は作者の代表作とされる。一九二七年没。

 本書が二十一世紀の住人であるわれわれの心をくすぐり、笑わせ、揺さぶる力を十分に備えていることは、本書が今尚ペンギンブックスの人気本であることからも明らかだろう。アメリカの人気SF作家コニー・ウィルスなど、一九九八年発表の大作のタイトルにTo Say Nothing of the Dogと本書のサブタイトルをつけた上に、本書の三人組とは逆にオックスフォードからテムズ河を下っていくウィルスの小説の一行が、途中で本書の三人組とすれ違う場面まで設けるほどのファンなのである。

本書が一八八九年に発表され、かなりの評判になっていた事情を考えると、一八九〇年にロンドンに留学した夏目漱石がふと手にとって読んだかもしれないと想像するのもあながち不自然ではないように思われる。本書のユーモアと夏目漱石のユーモアの異同を論じる力量はないが、本書を読みながら、私は時折『我輩は猫である』や『坊ちゃん』の手触りを思った。

 作者はこの小説の語り手と同じく、しばしば友人とテムズ河で舟旅を楽しみ、登場人物も友人、作者自身、作者の愛犬をモデルにしていると言われている。ここで語られている愉快なエピソードの数々も実際に起こった「事件」を元に描いていたものが多いらしい。本書の文体は、軽快な語り口が続くかと思うと、突然朗々とした美文調に変わるといった具合で、翻訳者一同、その落差、変化をいかにつけるかに苦心した。美文調で語られる箇所は風景描写が多く、イングランドの景色に対する作者の情愛のほどが偲ばれるが、その辺りを巧く表現できたか、また独特のユーモアの感覚を巧く伝えられたか、と反省しだすと限りがない。

 本書の翻訳は、堀江真知子さん(一章、六章、十一章、十六章)、鈴木早苗さん(二章、七章、十二章、十七章)、野口知香子さん(三章、八章、十三章、十八章)、平松佳弘さん(四章、九章、十四章、十九章)、高輪紀子さん(五章、十章、十五章)の以上五名の方々の分担訳を私が取りまとめたもので、文責はすべて私にある。

  最後に、丸谷才一氏による既訳『ボートの三人男』(中公文庫)には教えられ、示唆されるところが多々あった。深謝しつつお礼を申上げる。



《漱石もロンドン留学中に読んでいた?「三人男のテムズ河おもしろ紀行」》
原題  :Three Men in a Boat, To Say Nothing of the Dog!
著者  :Jerome Klapka Jerome 1859-1927
共訳者:鈴木早苗、高輪紀子、野口知香子、平松佳弘、堀江真知子
監訳  :長井芳子

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