■デジタルBOOK■「美術講義録」

商品名 : ■デジタルBOOK■「美術講義録」

価格 : 700円 (税込 756円)

著:John Luskin、共訳:大竹陽子、落かおり、坂本明美、笹田真弓、渋多見佳恵子、多谷本典子、前田綾子、山崎るり子、渡辺江里子、監訳:川合あさ子

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監訳者のことば
 本書は、JOHN RUSKIN LECTURES ON ART (Introduction by Bill
Beckley) ALLWORTH PRESS, New York 1996 を訳出したものである。

 ジョン・ラスキンは、オックスフォード大学スレード美術講座の初代教授として1870年から1878年まで教鞭を執った。
本書に収められている一連の講義は在職期間の初期(1870年2月8日〜3月23日)に行われたものである。
  本書の持つ今日的意味を、ビル・ベックリーは「序」で次のように述べている。

  ・・・一三〇年も昔のオックスフォード大学の講堂へ戻る意味がどこにあるのだろうか。答は簡単である。
  ラスキンが美術講座の教授就任時の講義で取り上げた社会的諸問題――美術と宗教の関係、あるいは道徳との関係、そして実用性との関係――これらは今日的な意味を持っているからだ。
こうした問題に私たちはどのような答を出せるのか。答が出せたとき、それは二十一世紀に向けて美術が果たす役割を左右し、ひいてはその存続を左右することになるであろう。
  またラスキンが考察した形態上の三要素――線、光、色――は、油彩、水彩、写真、デジタル画像を問わず、現在でも画面を創造するうえで必須の基本要素であり続けているのである。

 ラスキンとはどのような人物か。どのような成育歴の持ち主か。第珊屬慮紊謀困┐蕕譴討い襦悒薀好ン小伝』が、簡潔にその生涯を語ってくれている。

  ラスキンは、ヴィクトリア朝の代表的な人物とされる。ヴィクトリア朝とは字義通りには1837年から1901年に至るヴィクトリア女王の治世をいうが、その中でも特にイギリスが世界経済の覇者となった1840〜70年代の黄金時代を指す。この時期のイギリスでは工業化と都市化が急速に進行、ありとあらゆる面で開発が進み、発明がなされ、工夫が試みられ、それまでには見られなかった商品が市場に出回っていった。
  ラスキンはこれらの商品を市場の欲望のために作り出されたものと見なし、産業高揚の産物と喝破し、産業社会の矛盾と捉える。本書に訳出したものをはじめとする数々の講義を通してラスキンは、十九世紀という時代のイギリスが抱える重要な問題を浮き彫りにしている。

  とはいえ、ラスキンも時代の子である。イギリスの植民地支配・植民地経営に何の疑問も抱かないばかりか、植民地の存在を重視し、植民地帝国の強大さを誇る。ラスキンは述べている、「イギリスはできる限り速やかに、できる限り遠方に、いくつもの植民地をつくらなくてはならない」と。

  さらに、十九世紀を生きたラスキンには、<文化の多様性>という概念はない。イギリスの文化とは異なる文化を「未開の文化」と憚りもなく呼び、異文化を受け容れようとはしない。「未開部族の美術は、知的活動がそれ以上発展する余地がなかったための産物」であるとさえ述べている。

  ラスキンのこの植民地主義礼賛や異文化に対する無知蒙昧さは、現代ではまったく通用するものではない。その一方、エコロジー的な発想はそのまま現代に通じるものである。ラスキンは太陽光を尊び、水をきれいなエネルギー源と説き、植物については構造よりも生態を知るべきと言う。さらに建物や町並み、それらを繋ぐ道路は周囲の景観と調和するものでなければならないと考える。このような発想は、現代にも大いに求められるものである。晩年のラスキンは、文化財保護運動やナショナル・トラスト創設に関わっている。
 
 本書は、翻訳チームのメンバーが各自の担当箇所を訳出し、その後に監訳者がメンバーの訳文の個性を尊重しながら手を加え、用語の統一をはかった産物である。
 ラスキンは講義のなかで、ギリシャ語やラテン語、イタリア語など英語以外もたっぷり用いている。本書では、煩雑さを避けるために何語から日本語に訳出したのかをあえて明確にしてはいない。



《トルストイも漱石もガンジーもラスキンの影響を受けた「美術講義録」》
原題  :Lectures on Art
著者  :John Luskin  1819−1900
共訳者:大竹陽子、落かおり、坂本明美、笹田真弓、渋多見佳恵子、
    多谷本典子、前田綾子、山崎るり子、渡辺江里子
監訳  :川合あさ子

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